垣田裕介の研究室

江口英一編『日本社会調査の水脈――そのパイオニアたちを求めて』

法律文化社、1990年4月。637頁、10,500円。

※ 江口英一氏定年退職記念。
※ 1998年12月に購入。入手の喜びのあまり、その年は本書を読みながら越しました。

◇更新:20050502



    まえがき
    序 論(江口英一)

    第1部 戦前社会調査の系譜とそのパイオニアたち

         1 人びとは貧困をどう捉えようとしたか――貧困調査と貧困基準(東京の場合)
              岩田正美
         2 大都市零細自営業と下層労働者の科学的把握へ――京都市社会課調査から
              浜岡正好
         3 大都市「新開地」などにおける“新しい貧困”および市民諸「階層」の発見
              ――名古屋市社会課および愛知県社会課の社会調査を通して
              金澤誠一
         4 労働・住宅調査から不良住宅地区調査へ――大阪市調査の系譜
              深沢和子
         5 浮浪者調査と草間八十雄
              川上昌子
         6 収容保護された人びと――戦前の高齢者たち
              大山  博
         7 漂泊する「労働者」――北海道移動労働者調査を中心に
              杉村  宏
         8 女子工場労働者と社会調査――製糸「女工哀史」から紡績「女工哀史」まで
              市原聡子
         9 日傭・自由労働者、職人の“労働と生活”
              金澤誠一
        10 製鉄大工場労働者――橋本能保利の業績とその人を追って
              加藤佑治
        11 高野岩三郎とC.ブースについて――月島調査をめぐって
              松崎久米太郎
        12 労働と生活の全体的把握――戦後社会調査への布石
              江口英一

    第2部 戦後社会調査の水脈――労働と生活を中心に

         1 戦後社会調査の流れ
              大須眞治
         2 「組織労働者」調査の流れとその到達点
              松丸和夫
         3 人間崩壊の追及――歴史的に変わらぬ貧困
              金澤誠一
         4 「社会階層」にもとづく社会的事実の発見――江口社会調査における階層と階級
              唐鎌直義・大須眞治

    第3部 社会調査をめぐる諸問題

         1 わが国家計調査の源流
              豊田  尚
         2 Deprivationとマルクスの「貧困」論――「貧困」論ゆきつもどりつのノート
              相沢与一
         3 歩くことの楽しさと貧乏の再発見――江口英一氏の近業によせて
              田添京二
         4 生活研究断想――調査研究出で立ちの頃
              山崎  清
         5 「最初の社会調査家」ヘンリー・メイヒューと江口英一先生
              松村高夫
         6 小零細企業調査の視角
              永山利和
         7 震災孤児
              関谷耕一
         8 横山源之助断章
              島崎晴哉

    江口英一教授著作目録(1981―89年)



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