垣田裕介の研究室

中西  洋 『日本における「社会政策」・「労働問題」研究』
――資本主義国家と労資関係――

東京大学出版会、1979年8月、x+539頁。

※ 1982年3月(xiv+623頁)に増補版刊行。

◇更新:20050507



    序 言 「社会政策」・「労働問題」研究から“社会科学”へ

    第1編 日本における「社会政策」・「労働問題」研究の方法史

        第1章 戦後研究史の推転
        第2章 『社会政策学の基本問題』

    第2編 日本における「労働問題」研究の問題史

        第1章 賃労働論
        第2章 労資関係論
        第3章 労働組合論

    第3編 日本における「社会政策」研究の問題史

        第1章 主従法・団結法の研究
        第2章 救貧法の研究
        第3章 工場法の研究

    結 語 資本主義国家と労資関係

    補論1 日本における「社会政策」・「労働問題」研究の伝統
    補論2 日本における労資関係発達史の研究
    補論3 経済学と社会科学の全体像――『資本論』と『資本論』以後




■ 本書の基にされた論文

○本論部分:
中西 洋(1971-78)「日本における「社会政策」=「労働問題」研究の現地点――方法史的批判」(1)〜(6)、『経済学論集』(東京大学)、第37巻第1〜3号、第40巻第4号、第43巻第3号、第44巻第1号。

○補論1:
一部分が、佐伯尚美・柴垣和夫編(1972)『日本経済研究入門』東京大学出版会に収録。

○補論2:
中西 洋(1972)「日本における労資関係発達史の研究状況――兵藤サ『日本における労資関係の展開』を素材として」『経済学論集』(東京大学)、第37巻第4号。125-143頁。

○補論3:
中西 洋(1977)「経済学と社会科学の全体像――『資本論』と『資本論』以後」『思想』638号、岩波書店、1225-1243頁。


■ 本書への書評

○栗田 健:『経済評論』1979年12月号、***-***頁。
○吉村 励:『エコノミスト』1980年1月22日号、93-94頁。
○村串仁三郎:『経済学論集』(東京大学)、第46巻第2号、1980年7月、125-130頁。
○徳永重良:『日本労働研究雑誌』第259号、1980年10月、76-78頁。
○森 建資:『社会経済史学』第46巻第4号、1980年11月、496-499頁。


■ 本書増補版(1982年)で加えられたもの

○「研究ノート ヘーゲル『法の哲学』の批判的解体」541-607頁。
※「この論文は、1973年夏から74年春にかけて執筆された」(増補版、541頁)。

○「理論目次――資本主義国家と労資関係」611-623頁。
※「この理論目次は、本書の初版部分〔「補論3」まで〕を対象とするもの」(増補版、611頁)。




■ 関連論文

○氏原正治郎・中西 洋(1962)「神奈川県における新規学卒者労働市場の変貌」『社会科学研究』(東京大学)、第14巻第3・4号、164-2258頁。

○中西 洋(1966)『日本における重工業経営の生成過程――幕営長崎製鉄所とその“労資”関係』学位請求論文(1966年12月)。
※のちに本論部分が、『経済学論集』(東京大学)、第35巻第1、2、3号(1969年5、7、10月)に収録。

○中西 洋(1966)「『社会政策の経済理論』の遺したもの――国家論と政策論」大河内一男先生還暦記念論文集刊行委員会編『社会政策学の基本問題』(大河内一男先生還暦記念論文集 第T集)、有斐閣、119-164頁。

○中西 洋(1968)<書評>「山本潔『日本労働市場の構造』」『経済学論集』(東京大学)、第34巻第2号、99-105頁。

○中西 洋(1970)「『労働市場の研究』について」労働調査論研究会『労働調査論研究会ノート』No. 5、**-**頁。

○中西 洋(1971)「『労働市場の研究』について」『社会科学研究』(東京大学)、第22巻第5・6号、121-148頁。

○中西 洋(1971)「社会政策論の解体のために。社会科学の確立のために――『社会政策学の基本問題』をめぐって」『社会政策と労働経済学』(社会政策学会年報第16集)、御茶の水書房、51-91頁。
※本論文は、のちの上掲連載(中西 1971-78)「にとっての一つの習作をなすもの」(91頁)。

○中西 洋(1977)「第一次大戦前後の労資関係――三菱神戸造船所の争議史を中心として」隅谷三喜男編著『日本労使関係史論』東京大学出版会。※隅谷三喜男氏還暦記念。

○中西 洋(1982)『日本近代化の基礎過程――長崎造船所とその労資関係:1855〜1900年』上、東京大学出版会、vi+316頁。

○中西 洋(1983)『日本近代化の基礎過程――長崎造船所とその労資関係:1855〜1900年』中、東京大学出版会、vi+317-654頁。

○中西 洋(2003)『日本近代化の基礎過程――長崎造船所とその労資関係:1855〜1903年』下、東京大学出版会、1072頁。27300円。
※野村正實氏による上中下巻への書評:『社会経済史学』第70巻第5号、2005年1月。




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