垣田裕介の研究室

垣田裕介『地方都市のホームレス――実態と支援策』

法律文化社、2011年6月15日刊行。ix+186頁、3,150円(税込)。



◇更新:20140514

出版社ホームページによる内容紹介(法律文化社
  • 支援資源が乏しい地方都市のホームレスの実態と支援策を分析し、支援のあり方や社会保障の抱える課題を明らかにする。アクションリサーチという手法で実態解明と提起を行う。
本書の帯のフレーズ
  • アクションリサーチ
  • 「見えにくい」地域のホームレスから見えてくること
    • 地域に特有の環境や背景に注視した実態分析
    • アウトリーチ型支援で具体的に「見える」問題・ニーズ
    • 支援策に必要な、支援資源や供給主体の分析と課題
  • 地域のなかで「見えにくい」ホームレスの存在を把握し、 既存の資源の活用や新たな資源の開発による支援展開を検討するなかで見出される知見は、 ホームレスという特殊カテゴリーの内にとどまらず、他の社会福祉領域の施策や支援実践にとっても参考に資するだろう。
目次
    はしがき
    序 章 課題と方法
    • 1 なぜ今、地方都市のホームレスか――本研究の目的と背景/2 本研究の課題/3 本研究の方法/4 本研究の分析視点/5 本書の構成/6 本研究で用いる用語の定義
    第I部 地方都市のホームレス――実態と支援策
    第1章 ホームレス自立支援法以降のホームレスの実態――全国的動向と地域差
    • 1 問題の所在/2 日本のホームレスの実態――全国および地方都市の動向/3 ホームレス対策の枠組みとホームレスの地域差/4 結語
    第2章 地方都市のホームレスの実態と支援資源
    • 1 問題の所在/2 全国の地方都市におけるホームレスの実態/3 脱野宿の資源からみたホームレス支援の地域差/4 結語
    第3章 野宿生活者に対する生活保護運用の実態
    • 1 問題の所在/2 野宿生活者に対する生活保護の適用状況――厚生労働省の自治体調査/3 野宿生活者の生活保護申請への対応――ホームレス法的支援者交流会の自治体調査/4 救護施設における野宿生活者の受け入れ状況/5 結語
    第II部 地方都市のホームレス――地域事例研究
    第4章 地方都市のホームレスの実態――大分市におけるアクションリサーチ
    • 1 ホームレス調査と支援のフィールド・大分市/2 問題の所在/3 野宿生活者の概数と基本的属性/4 野宿生活者の日常生活/5 野宿生活者の生活歴/6 野宿生活・ホームレス状態に至る経路と引き金/7 今後の希望/8 結語
    第5章 地方都市のホームレス支援策の展開と課題
    • 1 問題の所在/2 大分市におけるホームレス支援資源の分布/3 大分市におけるホームレス支援資源の機能/4 大分市におけるホームレス支援策の展望と課題――「こんぱす」の支援事例から/5 結語
    終 章 結論と今後の課題
    • 1 本研究の総括/2 本研究で得られた知見および政策的・実践的含意/3 本研究の意義と今後の課題
    資料編 「こんぱす」の生活保護運用改善要望に関する文書
    文 献
    あとがき
本書の基となった論文
  • 本書は、2009年度に大阪府立大学大学院社会福祉学研究科に提出した博士論文 「地方都市におけるホームレスの実態と支援策の展開――支援資源の未整備な地域におけるホームレス問題」に、 刊行するうえで必要最低限の加筆修正を行ったものである。 そのため、本書で取り上げているホームレスおよび関連政策の全国的動向や、大分市におけるホームレス支援の活動内容等については、 2009年12月時点のものである。その後の動向や筆者の研究については、発表した拙稿を巻末の文献一覧に掲載しているので、 それらをご参照いただきたい。(本書「はしがき」より)
上記の博士論文の後、2011年までに発表した関連論文
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